アート性、作家性、実験性の高いユニークなアニメーションを、世界各国から選りすぐってご紹介する、ジェネオンのアニメーションのシリーズ。
Chinese Animation Film Works Vol.2
本編119分GNBA-3038 ¥3,990(税込)2007年1月25日発売 この商品のご購入はこちら
© 上海美術映画製作所
1982年製作/20分
1983年中国金鶏奨最優秀美術映画賞
脚本:桑弧 演出:唐澄
上海美術製作所の代表的な水墨画アニメーション作品のうちのひとつ。小鹿と少女が出会い、友情を育み、別れるまでを丁寧に描く。冒頭の鷹と親鹿が戦う緊迫感溢れるシーンや、少女になついた小鹿の可愛らしいシーンなど、児童向けを意識した演出が見受けられる。
鷸蚌相争
1983年製作/10分
1984年カナダアニメーション映画祭特別賞
脚本:顧漢昌・墨犢 演出:胡進慶
切り紙水墨画アニメーション。登場するしぎや貝の動きは、非常に完成度の高いアニメーションに仕上がっている。静かな川辺で始まったしぎと烏貝の戦いが飄々とユーモラスに描かれている。
蝴蝶泉
1983年製作/24分
1983年中国文化部優秀アニメーション受賞
監督:徐景達・常光希 脚本:冰夫・姚忠札
中国の南方に位置する雲南省の少数民族・ペー族の伝説を題材にしたセルアニメーション。実在する泉・蝴蝶泉が舞台になった悲恋物語。雲南出身の画家、朱岷甫が美術を担当している。
1984年製作/28分
1985年広島国際アニメーション大会30分部門優勝
脚本:王澐 演出:王柏栄
中国少数民族に伝わる、村の人々のために自分を犠牲にした少年の伝説をモチーフにした作品。同じ切り紙アニメーションでも、水墨画タッチの「しぎと烏貝」と比べると、本作品は大胆かつカラフルな絵作をしており、現代絵画的な作風。
夾子救鹿
1985年製作/18分
1987年インド国際児童映画祭金賞
脚本・演出:林文肖・常光希
雲南省に伝わる民話を題材にした作品。単純化された線で描くキャラクター、省略した背景など、素朴なデザインによる画面が美しいセルアニメーション。中国では鹿は賢く善良な動物として愛されており、本作品以外でも子供や主人公のよき友人としてたびたび登場している。
山水情
1988年製作/19分
1989年バルナ国際アニメーション映画祭優秀作品賞
監督:盛特偉・閻善春・馬克宜脚本:王樹忱
水墨画ならではの繊細な美しさを持つ作品。少年の奏でる琴の音と、河の流れのアニメーションが見事に相まり、中国の悠久の情景を描き出すと共に、老人が少年に伝えたように少年が老いたときにまた繰り返されるだろう芸を伝える物語を見事に演出している。