アート性、作家性、実験性の高いユニークなアニメーションを、世界各国から選りすぐってご紹介する、ジェネオンのアニメーションのシリーズ。
Florence Miailhe Film Works
本編60分+映像特典43分GNBA-3044 ¥3,990(税込)2006年6月22日発売 この商品のご購入はこちら
©Florence Miailhe
HAMMAM
1991年/9分
マルセイユ女性映画祭 短編映画一等賞 ジャン・ヴィゴ賞 特別賞
ハマムとは娯楽施設であり社交場でもある、イスラム式の公衆浴場のこと。 「ハマムは時間、流行、偏見といったものから無縁の場所です。」「自分が描いた女性たちを動かしたい衝動に駆られて、フィルム制作を始めました。」とはミアイユ本人の言葉。大胆な色彩が力強く印象的な、ミアイユのアニメーションデビュー作。
SCHEHERAZADE
1995年/16分
クレルモンフェラン国際短編映画祭 審査員特別賞 クレテイユ国際女性映画祭 パブリック賞
なぜ王は夜毎に乙女を殺すことになったのか、またなぜシエラザードは千と一夜に及ぶ膨大な物語を語ることになったのか。日本ではあまり知られていない千夜一夜物語の序話と最終話を、ミアイユが強烈な個性と官能的な色彩で描き出す。
HISTOIRE D'UN PRINCE DEVENU BORGNE ET MENDIANT
1996年/16分
「シエラザード」に続きミアイユが独特の感性と手法で展開する、千夜一夜物語の世界。 王と妹にせがまれたシエラザードは、今宵もまた物語を聞かせることになる。 「荷担ぎ屋と三人の娘の物語」の一節から、矛盾と飛躍に満ちた独特のストーリーを、ミアイユの色彩とリズムで官能的に描き出した作品。
LES OISEAUX BLANCS, LES OISEAUX NOIRS
2002年/4分
フランスとドイツの共同運営教育テレビ局「アルテ」制作のドキュメンタリー、「バンディアガラの賢者:ティエルノ・ボカールの生涯と教え」の中に挿入されたアニメーション。粉のパステルと砂という材料を使って制作された。 ティエルノ・ボカールは、西アフリカ・マリのイスラム道士であり、白い鳥は「善」を、黒い鳥は「悪」を象徴しているという。
CONTE DE QUARTIER
2006年/15分
カンヌ国際映画祭 短編映画特別賞 クレルモンフェラン国際短編映画祭 感動大賞
取り壊しと建設が進む混沌としたパリの左岸13区を舞台に、ある事件をルポルタージュ風に描いた作品。新たな試みとして油彩とCGの技術を取り入れ、より映画的な動きの表現に成功している。カンヌ国際映画祭の短編映画部門で特別賞を受賞した作品。
映像特典「ミアイユ氏と石上三登志氏のトークショーの模様」 2003年6月21日(土) 東京都現代美術館にて 通訳:大関達也氏
いしがみ みつとし 【映画評論家】
1939年(昭和14年) 東京生まれ。 本名、今村 昭。 1964年に電通に入社後、映像クリエーターとして<レナウン・イエイエ> <男は黙ってサッポロビール>など多数のCMを含む、様々な映像制作に参加。 同時に映画、ミステリー、SF、コミックなどサブカルチャー評論も色々と手掛け、現在に至る。