ストーリー

1

東洋会会長の向井重政に拾われ育てられた宗像清蔵は、重政に忠義を誓い、ラーメン屋を営むかたわらで、密かに東洋会の裏仕事を請け負っていた。その手際の良さ、残酷性、判断力は裏社会で注目の的となり、暗殺組織【烈士会】という名前が一人歩きする。そんな宗像を慕い、彼のラーメン屋でアルバイトをしていた元暴走族リーダーの沢村竜一は、ある日、喧嘩の仲裁に駆けつけた店で暴れている元財務官僚で高校時代の知り合いの相馬邦人と再会する。宗像に一撃で倒された相馬は、沢村とともに彼についていく決意を固める。そんな中、宗像の育ての親で東洋会会長の妻の向井晴恵と孫の静香が何者かに拉致される。沢村たちが救出しようとするが…。

2

烈士会は東洋会会長の妻・晴恵と孫娘・静香を誘拐した実行犯の半グレ・武内正二を捕まえ、誰の指示か聞き出そうとする。なかなか口を割らない武内を容赦なく痛めつける宗像の姿を目にした沢村と相馬は、極道の生き様を目の当たりにする。それまで自暴自棄になっていた相馬だったが、宗像の核心を突いた言葉に、沢村とともに一生ついていく覚悟を決める。一方、八王会の若頭・黒須明人の元に東洋会から武内の手が届けられる。黒須は東洋会の若頭・江田宗助と宗像に会い、八王会の関与を否定。だが、八王会本部長・猪俣清吉が怪しい動きをしていると勘付き、黒須は猪俣に憤慨する。その頃、ラーメンの仕込みをしていた宗像の元に晴恵から電話がかかってきて…。

3

晴恵と静香の誘拐事件に終止符が打たれるも、組の大きな危機に直面した東洋会。そんな状況を打破するため、自分の組を構えることを決めた宗像は、会長・向井重政から「横浜から日本制覇」の夢を聞かされる。同じ頃、烈士会の宗像が組を構えるという情報が八王会にも入り、黒須は脅威を感じていた。一方、沢村と相馬は宗像の指示で大阪を拠点とする真道組の元を訪れる。そこで実行犯の横山兄弟の隠れ場所と、晴恵の身代金だった3億円の行方を追うが、真道組系花岡組の組員にハメられてチンピラに襲われてしまう。沢村を連れ去った横山は、学生時代からの積年の恨みを晴らそうと銃を沢村に向ける。その頃、一連の事件の元凶である人物に会っていた宗像は…。

4

烈士会の宗像清蔵を組長に、沢村竜一と相馬邦人の3人で宗像組が立ち上がった。組の門出を祝う中、消えた身代金を携えた真道組の島木正平が、突然ラーメン屋・宗像丸を訪れる。真道組が東洋会に筋を通すため差し出された島木は、身柄を拘束されても取り乱さず、沢村に父親のことを知っているとほのめかす。東洋会が狙う北九州の巨大な利権に、島木の幼なじみ・天野修二が深く関わっていると分かり、宗像組は島木を預かることに。一方、北九州では悪名高き地元の門司一家が利権を手に入れるため、土地の権利を持つ天野への圧力を強め、真道組も門司一家と組んで利益を得ようと画策していた。宗像の命令で、沢村と相馬は島木を連れて北九州に乗り込む。

5

真道組の手引きにより天野修二は門司一家に拉致され、さらに娘・麻里も誘拐されてしまう。真道組と裏で繋がっていたことが発覚した島木正平は、二重スパイを企んでいたのだと沢村たちに弁明する。隠しマイクをつけた島木が真道組の尾上龍彦と合流し、東洋会は真道組の真の狙いを知る。麻里の幼なじみ・工藤道久が携帯のGPSから麻里が監禁されているラブホテルを特定し、沢村たちはそこへ向かって宗像の到着を待つことに。しかし、先走った道久が監禁部屋をノックしてしまい…。一方、島木が天野宅で仏壇に線香をあげていると、天野が門司一家の組員に伴われ帰宅する。天野が土地の権利書を奪われる様子を陰から見ていた島木は、台所にあった包丁を手に取り…。

6

若頭・江田宗助が病に倒れ、東洋会は緊急幹部会を開く。そこで、会長・向井重政は、江田の代行として直江武彦を若頭に指名する。会合後、向井直政の頼みで、沢村は名古屋の商談へ同行することに。一方の八王会は、会長・城田恒造の出所後の新体制をめぐり、若頭の黒須明人とその独善的なやり方に反発する城田派の幹部たちが一触即発の状態だった。直政たちは名古屋で思いがけず、捜していたある人物の情報を掴む。情報を受けた宗像は烈士会としての任務を遂行すべく、沢村と相馬を連れて名古屋に乗り込むが、そこには意外な罠が仕掛けられていた。名古屋を牛耳る名和会の若頭補佐・兼重吾郎の挑発に飛び込んでいく沢村。そして宗像たちはついに名和会会長・櫻井信光と対峙する…!

7

八王会の四代目会長襲名式が開かれ、新会長の黒須明人を祝うために各組の幹部が全国から集結する。真道組が東日本進出を狙っているとの噂が流れ、関東近郊の組織は警戒を強めていた。東洋会は、病に倒れていた若頭・江田宗助の復帰、宗像組の増強、新潟の越後連合会との関係強化など、変化を迎えていた。そんな中、村田邦夫が何者かに襲われ意識不明の重体に…。一方、真道組若頭の恩田勝久は広島の呉道会、兵庫の神戸三田組、京都の嵐山一家、福岡の博多連合会、愛知の名和会が加わった一大連合・虎西会を本格的に始動し、自らの影響力を拡大させていく。何も知らされていなかった真道組組長の山岡徹雄は恩田を叱責し、真道組内の緊張感も高まっていき…。

8

東洋会と繋がりの強いビルドアップ社長・堀田正弘の不祥事を清算するため、京都の嵐山一家を訪れた沢村たち。しかし、突然現れた呉道会の襲撃によって村田が再び傷を負ってしまう。一方、向井重政に会うために横浜まで足を運んだ山岡は、恩田の始末を東洋会に依頼する。暗殺の実行部隊として宗像清蔵率いる烈士会が選ばれる中、新潟で東洋会と呉道会が衝突し、遂に血の報復が…。さらに、呉道会会長の戸田哲也がTOYOグループ社長・向井直政のオフィスを訪れて東洋会を脅迫し、組同士の緊張関係は最高潮に。虎西会の周りが騒がしくなる中、その中心にいる恩田は、かつて慕っていた兄貴の末路、宗像との因縁を思い返し、真道組組長の座を手にする決意を固めていた。

9

恩田が会長を務める虎西会の幹部会が開かれる中、真道組組長の山岡が銃撃されたとの知らせが飛び込んでくる。現場にいた真道組本部長・早坂誠のおかげで山岡は一命を取り留め、真道組内部では早くも犯人探しが始まっていた。恩田の動きを怪しんだ早坂は、恩田と繋がりの深い花岡組に出向き、虎西会の情報を流すよう命じる。対する恩田は、組長襲撃の件は真道組執行部の仕業と断定し、執行部排除のため虎西会に協力を求め、組長の座を懸けた大一番に向けて血をたぎらせていた。真道組と虎西会、日本を揺るがす大抗争まで秒読みの中、東洋会会長の重政はある人物から1本の電話を受ける。会長室に呼び出された宗像は、重政から日本制覇への布石となる大仕事を任され…。

10

本部長・上杉義武の出所を間近に控える中、上杉に対する暗殺予告が東洋会に届き、若頭・江田宗助や舎弟頭・平部昭次ら執行部は警戒を強めていた。宗像清蔵率いる宗像組は若頭に酒井篤志、若頭補佐に村田邦夫を据え、新たな体制を整える。原因不明の悪夢に悩まされる相馬邦人は、心理カウンセラーとして働く鈴村早苗の診察を受けることに。一方、沢村竜一は、暴走族時代の仲間・瀬谷仁志からヤクザが関わる揉め事の相談を持ちかけられる。困っている人を放っておけない沢村と相馬は、瀬谷の頼みを引き受けて事態の解決に乗り出す。そんな中、遂に迎えた上杉の出所日。6年ぶりに執行部が顔を揃えた東洋会は、さらなる勢力拡大に向けて士気を高めていたが…。

11

襲撃犯を返り討ちにした東洋会執行部。上杉は深い因縁がある帝都連合の関与を疑うが、犯人の正体と目的は未だ謎に包まれていた。上杉組に出向する相馬は情報網を駆使し、指名手配され国外に逃亡している須藤零士、名和会系組員の金本博と木村光、八王会内藤組の戸石悠馬など、6年前に解散した帝都連合の元メンバーの周辺情報を洗い出す。顔見知りの戸石に探りを入れた沢村は、上杉に関する噂を耳にする。上杉の一件は八王会内部にも波紋を広げ、そこには福龍会会長・古賀光正の姿も。さらに、元八王会若頭補佐・原口剛がある情報を土産に名和会会長・櫻井信光の元を訪れる。各勢力の思惑と陰謀が複雑に絡み合う中、今度は若頭の江田が何者かに命を狙われ…。

12

戸石を始末し、過去に接点のある黒須明人が会長を務める八王会入りを目論む須藤。名和会の櫻井もまた、八王会と繋がる財務大臣・神崎誠太郎を脅迫し、利益を得ようと画策していた。各勢力が動き出す中、上杉の突然の解散発言に揺れる東洋会。古賀が須藤の入国を手引きしたとの情報を元に、相馬は平部らと共に福岡の福龍会を訪れるが、須藤の居場所は依然としてつかめないままだった。その夜、元帝都連合構成員の朴英明と崔平真に襲撃され、相馬が拉致されてしまう。事態を知った宗像と沢村は、烈士会として相馬の救出にすぐさま向かう。一方その頃、烈士会の動きを察知した須藤は、警備が手薄になる隙に上杉の命を狙おうと考えていた。

13

一命を取り留めた相馬が復帰する。須藤のアジトに乗り込んだ宗像と沢村は、待ち伏せされたように銃撃を受け、手がかりは白紙に戻ってしまう。名和会が手を回した神崎のスキャンダルが週刊誌で報じられるも、神崎と利権で繋がる八王会、与党とのパイプを持つ越後連合に協力する東洋会、両組織の圧力によって続報の掲載は取り止めに。しかし、さらなるスキャンダルがネット上で拡散されてしまい…。そんな中、金本と木村を見つけた上杉組のサポートに向かう沢村と相馬。ところが、まるで監視されていたことを知っているかのように対処され、須藤へと繋がる2人を逃してしまう。内通者の存在を疑う宗像は、全てに決着をつけるため、最後の大勝負に出る!