2300年――宇宙に人類が進出した時代。 地球から1500光年離れたヘンリエッタ星団は、惑星国家間での戦闘状態にあった。 惑星国家キビの新造宇宙戦艦アマテラスは、航海実習として、防衛大学生による試験航海を行っていた。 だが、間もなく試験航海も終わるという時に、軍事国家ヘンリエッタ星域惑星国家同盟=王国がキビの護衛艦を攻撃、撃沈、キビ政府は降伏してしまう。
キビ降伏の発表を受け、アマテラスに乗艦していた正規軍人が退艦させられたあと、残された訓練生たちは、たった一隻の戦艦で、打倒「王国」を掲げて戦うことを決意する。 補給も受けられず孤立無援の彼らが、戦闘を続けるために選んだ手段――それは、銀河中にネットワークを持つTV局「スターシップ・チャンネル2300」と契約を結び、戦争そのものを中継させるかわりに、資金の提供を受けるというものだった。戦闘のみならず、艦内のようすも中継される訓練生たちは、周囲のさまざまな思惑の中、孤独な戦争を開始した――。