2回目 旧作Blu-rayは必要か?

個人的にはデジタル作品の場合、SDでつくってしまった物は
どうにもならんと思っていたし、現行のアップコンバートにあまり
魅力を感じてなかった私としては別に『DVDでいいじゃん』と
いう人の意見もうなづける。
実際、再生機でのDVDのアップコンやパソコンでのアップコン
バートソフト再生などそれはそれでありだろう。
更にネットの動画を見慣れている我々の映像生活に於いてどれほど
画質にこだわる人間がいるのか?甚だ疑問だ。
が、「マスター」を作る側の人間としてはやれることはやろう。
っていうか、自分の納得する「マスター」にしようとしている。
 今回のタイトルもある「リストア」はSDからHDへアップコン
(持ち上げ)というよりもフィルムのオリジナルマスターの持つ
力の修復/回復というアプローチを取っている。
といっても、「見えすぎちゃって困るのぉ(C)マスプロ」的な
絵もあるし、どうせ後でデジタル加工するからとフィルム素材まんま
すぎて見れないカットも多数ある。結局はすべてのカットに手を
いれなくてはならず、それは修復という範囲に収まってなかったりもする。
そうそう、タイトルで思い出したがRESTOREの前に付いてる縦棒は
「パイプ」といってプログラムを繋ぐ記述だ。

ということで今回のマスターのポイントをおさらいしよう。

35mmフィルム※をハイビジョンテレシネからのニューマスター版♪ワーイ
(※当時テレビシリーズは通常16mmフィルムだったが、
デジタルとの合成があるから、ガタの少なく奇麗な35mmで
よろしくとゴリ押しした自分に感謝!)
デジタルパートは、中原プロジェクトに関してはハイビジョンで
作り直し!ワーイ!で、私のパートとかは…アプコンデス…。
尻すぼみにテンションが落ちてしまった。コレ逆宣伝になってないか?飯田?
まぁ、表題に帰ろう…予算がなければテレシネもできないので
BD化されるフィルム作品が全部、テレシネするとも限らないが
フィルム作品であればフィルム自体は解像度は一応無限なので
スキャンの仕方によって明らかに異なるマスターができる。
640ピクセルとか720ピクセルのテープフォーマット※に
閉じ込められた作品をHDで解放すると考えれば
ニューマスター版はそれなりの価値はある。

では完全デジタルのSD作品は意味がないのかといえばなくもない。
解像度を単純にふかしたものであれば意味がないが、前後のコマの
情報からより動画として奇麗に見えるマスターをつくる映像補完技術は
インターネットの圧縮動画の進歩とともに向上している。
このページを立ち上げてる間に、新しいアップコンバート
システムの営業があったり、日進月歩な状況なのだ。

実際、フィルム作品でないもののテストも開始はしている。
現実的にlainの作業が終わった後に『あぁ、あれでやれば良かった』と
なるのは五分五分かもしれない。クオリティは同じでもこちらの方が
ものすごく時間もコストもかかってしまってるかもわからない。
だが技術とはそういうものだろうし、
そういう意味では現時点でベストなBlu-rayマスターをつくる
しかないわけだ。そうはいっても来年にはやり直さなきゃいけ
ないようなマスターを作る気はない。

さて次からはもうちょい各論にはいろうと思う。

追記
池袋 シネなんとかで絶賛上映中の「星に願いを」を
ちゃんと金を払ってみてきた。そう、諸悪の根源、
里見哲郎氏の企画作品だ。前売りが伸びてないから
応援頼むとなどというメールがきたから、いったら
意外と人がいてがっかりした。ちくしょう(笑)

驚いたことにBlu-rayからの上映だったが全然奇麗。
ちくしょうめ…。

ブログに戦犯、里見氏の顔を貼付けようと写メとるの忘れ
帰りには雨に降られた。全く持ってすべて里見が悪い。
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