妹が生まれてまもなく、両親の離婚により兄妹はそれぞれ父側と母側へとひきとられ別々に暮らしてきた。
そして10数年たった現在、結婚相談所に勤める耕四郎は妹がいることすら忘れて平凡に暮していた。ところがこの春から、高校進学に伴い妹・七夏がおなじ家で住むことになったのだ。ただでさえ困惑する状況の上に、耕四郎には別の悩みがあった。同居の前に妹とは気づかずにデートした揚げ句、失恋の痛手から思わず涙を流し慰められるという失態。
離れていた時間を埋めるように、ただ純粋に兄を慕う妹。なんとか立派な兄であるよう心がけたい耕四郎だが、出だしからつまずいた上、異性として意識せざる得ないほど七夏は可愛い。
隠さねばならない気持ちは純真な七夏に接する度にどうしようもない、いらだちへと変わり衝突を引き起こす。そして自己嫌悪に嘖まれる日々が始まる・・・