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001
 奈津野エリ(16)女子高校生
物語づくりが趣味の夢想家。
おっとりしていてのんびりや。世間知らずの面もある。
どちらかというとお嬢様育ちなのだが、甘えた性格の自分がいやで、両親に無理を言って、独り暮らしをしていた。といっても、実家は電車で一時間半ほどの距離。
やさしい家族のなかで、自分は愛されているが、必要とされていないと思っている。学校のなかでも、おとなしく、ヒトに合わせがち。
グリアニアの王女から召喚されたことについては、もちろん戸惑ったが、人々から畏敬の眼差しを向けられ、頼りにされていることが少なからず快感で、彼らのために積極的に行動しようとする。
ユコに対しては、近づきがたい「有名人」だと思っていた。
蟹座のO型。 156センチ。49キロ。
文芸部と新聞部に所属。
得意科目は現国と英語。苦手は数学。
好きな食べ物は、ちらし寿司とシチュー。自分でちゃんとつくる。


002
 宮部ユコ(16)女子高校生
クールなリアリスト。何事にも冷めている。
毎日を退屈だと感じてはいるが、自分からは動こうとしない。
オトナに見えるため、みんなからは一目置かれ、頼りにされることが多いが、本人はまったく意に介さず、等分に距離を取ろうとする。
戦雲うずまく世界では退屈とかばかばかしいとか言っていられない状況で、日常を退屈と感じていられたかつての世界は、ある意味で特別な環境だったのだと気づいていく。
エリのことは、名前と顔がはっきり一致せず、その他大勢のひとりだった。
水瓶座のB型。163センチ。52キロ。
部活はしていない。ひそかにヒップホップダンスを習いに行ったりしている。
得意科目は化学。苦手は歴史。
好きな食べ物はチョコレート。

003
 騎士シャル(18)
グリアニアの騎士。
「魔人の力をもって、戦を終わらせる……」という王女の考えを強く信じて、その実現のために行動している。
他人を信じやすく、きまじめ。
腕を見込まれ、かつて王女の警護にあったていたのだが、その時に王女と恋に落ちた(ように見えるが、実は王女の片思いかも)。
騎士と王女との身分の違う恋が王に歓迎される筈もなく、そのことに感づいた王によって、シャルは国境警備の指揮を命じられ、王女から隔絶されてしまう。結局、故郷のティングルの国のベルゼーグルという村に国境の警備隊長として配置された。
彼の仲間の中には、彼をスパイとおとしめ彼を排除しようとたくらむ者がいるのだが、もしかしたら、それは王によって謀られた計略なのかもしれない。
レカ、マニとは幼なじみ。

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004
 村娘レカ(16)

王朝グリアニアの国境近くのティングルの国、そのまた国境ちかくベルゼーグルの村に住む少女。
ベルゼーグルには、国境警護の騎士達の世話をする義務が課せられている。レカも毎日騎士達のお世話をしつつ、シャルのいるキャンプの世話もしている。
彼女の目的のひとつはシャルに会うこと。シャルに恋をしている。
家は庄屋的役割を果たし、父は村の長。そのため、少女たちのリーダー的な役割をしているが、当人にとっては重荷になっている。
普段から明るい性格。気が小さいわりに、いざとなると大胆だったりする。


005
 村娘マニ(16)

レカの親友。
何事も一生懸命にとりくむレカをいつも応援してくれている。
レカ自身が、わりと気が小さいので、なにかと後押しする立場になるーーーのだが、いざとなるとレカが暴走する事もあり、そういう時は押さえる立場に。レカのバランサー。しかし、彼女もシャルを愛しているかもしれない。
物語を書くのが趣味で、その点ではエリと気が合う。
書いていた物語はエリ・ユコの住んでいる、つまり今の我々の現実の世界を思わせる物語(この世界ではファンタジー)である。


006
 ダール(21)

シャルの部下の戦士。
魔人を召喚したアリラの意図に対して懐疑的。そもそも猜疑心がつよい。出世欲も強く、シャルを出し抜いてやろうという気持ちもあるーーー
が、そのことにシャルは気づいているのかいないのか、任務をまかせたりすることが多い。
レカに横恋慕しており、シャルがいない間に手柄をたて、レカも自分のものにしてしまおうという策を練る。
実は、グリアニアと対立するバルジダンと通じている。


007
 ベレー(17)

シャルの部下。
愚直な軍人タイプ。遊びはせず、日々鍛練に励んでいる。夢は将軍だが、口にしたことはない。だが、酒に酔ったりすると、日常の仏頂面を忘れて甘えんぼうのにこにこ坊やになってしまう。そして、そのあと数週間落ち込む。
何事も真面目に受け取り、考え込んでしまう。ひそかな心配は、祖父、父ともに若はげであること。女の子に興味があるが、今はそんな時期ではないと、厳しく己を律している。


008
 ヂョーグ(20)

シャルの部下。
根っからのお調子者で、兵隊とは縁もゆかりもない生まれ。
「人生明るく楽しく」がモットー。実は女性に人気があったりするが、本人、結婚する気はないので、適当にあしらっている。
ふらふらしているようにみえて、いざというとき頼りになる……わけではなく、いざというときもやっぱり頼りにならない。
しかし憎めないという、得な性格。


009
 シュラ(25)

シャルの兄。
グリアニア王の近くに使えている戦士。
シャルよりは剣技に劣る。ほんとうは学究的タイプなのかもしれない。
命令には絶対服従の
カタブツ。いざと言うときの融通もきかない不器用な性格。
シャルを討てという王の命令に従ってシャルを討ち取りにくるが、シャルの考えに共感し、しばらく様子をみる事にする。
レカを愛しているかもしれない。


010
 レビアン(23)

グリアニア属国であるはずのティングルだが、敵国バルジダンから属国化提案を受けている。
彼女はバルジダンに属する事を主張しているゲリラの長。
ティングル内戦のキーパースン。シャルとは敵対関係にあるが、顔をあわせたことはない。
恋人がバルジダンの戦士であることでバルジダンの政府とも近い関係
なのだが、
実はグリアニアの中央とも接点を持っているようだ。