最終回から一週間たちました。
その間、何があったかというと、河本さんは例のいつでもどこでもフィッシングな釣り竿で、
何やら大物@多摩川を釣り上げた模様です。
あんた、いつのまに買うてたんや。
山下さんはさらなる新天地をもとめて、某スタジオに旅立ちました。
でも、もうちょい、ユコエリたちを描き続けてくださいね。
佐藤さんは、わたしに「わかいねえちゃんと飲みませんか」というメールをよこしました。
わたしは「行く行く。ぐへへ」と返事しました。
世はなべてこともなし。 ところで、DVDおよびヴィデオはもうお買い求めいただいたでしょうか。
ぜひとも、レンタルではなく、買っていただきたい。
つーのはですね、なかのライナーが秀逸なんですよ。
とりわけ、ユコエリ対談 形式の解説。
清水さんと榎本さんの会話がむっちゃくちゃおかしいです。
このために買っても惜しくはないぞ。ちょっと高いけど(あっ!)
えーと、わたしはいまだに「勢い」と「気持ち」で台詞を書いてます。
つーか、勢いと気持ちがないと一行も進まないのっす。
世界には、必要な台詞だけをカチリカチリと組みあわせて、説明くさくなく、 世界観を提示し、
しかもそれが登場人物の血肉となって聞こえるという、ダイヤモンドの結晶のようなシナリオを書く人もいますが、
わたしのシナリオは泥遊びというか、ぺったりぺったりくっつけたり取り除いたり、むちゃくちゃいびつなものです。
絶対に必要な台詞というのは基本的になく、どっちかというと無駄な台詞だけで成立していると思います。
一行抜いたって、あるいは十行抜いたって、たぶん話はそれなりに成り立つでしょう。
いや、卑下してるんじゃなくてね。
結晶シナリオを書きたいこともあったんですけど、今はもうしゃーないかー。ぷっはーげふー、と諦めてます。
持ち味ってやつよねー。
で、そんなぷわぷわ頭のわたしの台詞を、書いた本人以上に、清水さんや榎本さんがわかってくれている。
しかもウケてくれる。これはもうすっごい快感です。
なんか「ストレンジドーン」ってすっごいおもしろいんじゃん?とか思ったりして。
でも、そのすぐあとに、対談がおもしろいだけだったらどうしよう、と不安に なったりして。
ぜひ、そこら辺はみなさんに直に確かめていただきたいと思います。
併載の美夜川はじめさんのマンガは、ストレンジドーンの暗部に突っ込んだ意欲作ですんで、こちらもぜひ。
そうそう。言い忘れてました。
「ストレンジドーン」の放映が終わった途端、パソコンが壊れました。
リカバリCDを入れても、それを読んでくれない。打つ手なし。
不幸中の幸いだったのは、書きかけのシナリオというのはなくて、とりあえず、プリントアウトしたものが存在する、という状態だったことっす。
でも、 打ち合わせはぶっ飛ばしてしまうし、6時間のすったもんだの末ダメだとわかって、もんのすごい消耗感だし、
なんか、がっくし。 パソコンが壊れるって、データが失われるから、だけじゃなくて、なにか精神的な喪失感がありますよね。
わたしだけ?
以前、使っていたマッキントッシュSE/30も、あるでかい仕事を終えた途端、壊れてしまい、えらく悲しい思いをした覚えがあります。そいつとはもう戦友っていうか、いちばん大変な時期、自分を支えてくれた機体だという思いがあるんですね。ほとんど二人三脚。スクリーンセイバーはあるけど、サスペンド機能とかなくて、ずうっとファンが回りっぱなし。この音がまたおっきくて、「あ。起きて仕事しなきゃ」とか思ったりして。
そのあと、2つか3つ買い換えたと思いますけど、そのSE/30ほど愛せる機械にはめぐりあえていない気がします。
つーか、ひとつなんか、落として壊しちゃったくらいだしなあ。ソコツ。
にしても、今、使っているコンピュータは買って2年とたっていないので、なんかシャクゼンとせんのですよ。
導入したときは、それなりにうれしかったし、大事にしようとも思ってたんですけどね。
あ! 今思いだしたけど、壊れた機械も、SE/30も同じ、ほぼ25万でしたよ。
急にムカついてきたな。時限自壊装置がついているって噂、ほんとなのかちら。
とりあえず、バックアップは取れ!ということでしょうか。
でも、きっと直ってきても、新しいの買っても取らないんだろうな(ダメじゃん)。
今回、ちょいダウナー系(しかもオチなし)でお送りしました。次はもうちょい明るく。必ず。
その昔、わたしも「ブンガクショウジョ」でしたから、ノートに小説など書いたりしておりました。
ちょうど、読み手の年齢に近い書き手が現れはじめた頃でもありました。
新井 素子、大原まり子、高千穂遙、大和真矢、夢枕獏、久美沙織、菊地秀行、火浦 功、岬兄悟。
今でも名前を見るたび、心のどこかがぴくんと跳ねあがります。
当然のようにその頃のわたし(たち)は彼らが書くSFにはまり、 自分でもSFを書きたいと思うようになりました。
いまだに覚えているというか、忘れられないのですが、初めて書き「終えた」 小説は、リンゴの赤色を見ているうちに、死にたくなった女の子が手首を切っちゃう、という話でしたよ。
忘れられるもんなら、ほんと、とっとと忘れ去りたいです。
なんで、こんなん書いたかなー。
おまけに、当時好きな言葉は「たゆたう」でした。
何かというと、あらゆるものが、隙あらば、たゆたってました。バカですな。 しかも漢字。「揺蕩う」。
当時は、そらで書けたんですが、今は書けません。辞典で調べました。
で、ノートも3冊くらいになると、ひとりで書いてるのがつまんなくなってきます。 すごいと言われたい!
おもしろがってもらいたい! 誰かに見せて、感想を聞きたくなってくるんですな。
んが、誰かって誰? 親は当然、除外でしょう。先生も。何たってSF。おまけに「たゆたう」。
となると、やっぱり同じ本好きの友人しかいない。 大藪春彦や片岡義男好きの友人もいるけど、ちょと違う。
萩尾望都や佐藤史生 好きの彼女はどうだろう。
いんじゃない? てなわけで、わたしはある日、鼻の穴をふくらませて、彼女にノートを渡しましたよ。
どういう話だったかというと、金髪で長髪で射撃のうまいハンサムと、自分では制御できないものすごい超能力を持つみなしごの女の子がコンビを組んで、
廃棄惑星で起きた事件をマイク・ハマーばりにガンガンと解決するというものでした。
すいません。これだけでもういくつもいくつもツッコミどころがあるんですが、そこは若気のいたりということで。
彼女のページをめくる手がいささか早すぎるような気もしました。もっと時間をかけて読んでくれ。 無表情なのも気になりました。おもしろいはずなのに。あ。今、ギャグのあたりちゃうんか? 笑わんかい!
ややあって、読み終わったらしく、彼女が顔をあげました。 わたしは自信九割、不安五分、媚び五分を含んだ中途半端な笑顔のまま、彼女の言葉を待ちます。
当然、絶賛しか求めてないわけです。 さあさあさあ! 褒めて褒めて! 彼女は言いました。
「この、シラホンて何?」
「へっ?」 わたしは、ノートをのぞきこみます。
――部屋の中央には白本のテーブルがあった。 そら、白木(しらき)や――!!
この「シラホン」ほど、わたしの心をうち砕いた感想の言葉はありません。
あとにもさきにも。マジで。
いや、今は彼女の気持ちがわかります。読みにくい、ちっこい字の小説(もどき。しかも未完)を読まされても、誤字くらいしか言うことがなかったってーのはね。でもね。でもさ。
わたしは、へらへらっと笑ってノートを受け取りました。
そのまま走って家に帰り、机にノートをしまい込み、続きはとうとう書けないまま、今にいたっています。
というわけで、掲示板のほう、ありがたく読ませていただいてます。
「〜〜させていただく」という言葉づかいがあまり好きではないわたしですが、やっぱり「読ませていただく」という感じが、掲示板にはふさわしいと思っています。
肯定的な意見も、否定的な意見も、ともにうれしいです。
「どこそこがいい」 という意見もうれしいですが、一言「ダメ!」とあるだけでもうれしいです。
なんたって「シラホン」にくらべれば!
どんどん貶してください。どんどん褒めてください。 お待ちしています。
佐藤さんに続いて、台詞のこと。
わたしは、洒落た言い回しも好きですが、黙って黙って黙りとおした挙げ句にぶつける直球も好き。
だけど、だいたいいつも、わずかに外した台詞を書きます。
いわゆる、言っても言わなくてもいいじゃん、てな感じの台詞。
今、幼児向けの作品を書いているのですが、わたしはどうしても「うれしい!」「たのしい!」「大好き!」という台詞が書けない。
そうしたほうが作品としては合ってるし、わかりやすい、いい台詞だと理解しているのに。
これは性分なんですかね。 中学生のとき、友達からちょっとした秘密を打ち明けられたことがありました。
「黙っててくれる?」 訊かれて、わたしはうなずきます。 わたし自身は大した秘密じゃないと思いましたが、
友達が黙っててくれというのは彼女にとってかなりの秘密に違いないからでしょう。
その秘密を抱えていることで、彼女が何らかのプレッシャーのなかにいることも想像できました。
そして、秘密を打ち明けてくれたうれしさみたいなものもありました。 ただ「うん。黙ってる」といえばいいものを、わたしはいろいろ考えすぎて、
その挙げ句「喋れば、100円くれるってことでもないんでしょ?」と言っていたのでした。
わかんねーよ、この台詞! つまり、大したことないよ大丈夫だよ、という意味で、100円という暗喩。
黙っているという意味をこめ、喋っても報酬が得られるわけではないという婉曲表現。 仮定法に疑問文。
なんかね、素直に黙ってるっていうのは、彼女の秘密をネガティブな意味で認めちゃう気がしたんでイヤだったんですよ。
伝わらなきゃ意味なーい、ですけどね。 彼女はヘンな顔をしましたね、やっぱりね。
喋れば、ということは、黙っててやるから100円くれってことかしら、とか思ったんでしょうね。100円はまずかった。
ストレンジドーンは、それぞれに屈託を抱えたキャラクターたちのお話です。
屈託を屈託したまま出してしまうと、それはもはや屈託ではないわけで。
屈託を抱えて、黙っている。屈託を抱えて、にこやかにふるまう。屈託をあらわにして、ほんとうの屈託を隠す。
もし、彼らが屈託のないキャラだったら、どうなってたんでしょうね。
もう4本くらいで終わる淡々とした話になってた気がします。いや、アクション巨編という可能性もありか?
そりゃそうと。
前回の日記で、大和真也さんの名前を、真矢と書いてしまいました。 ダメじゃん! お詫びして訂正しましゅ。
みなさん。貯金は好きですか。
わたしはけっこう好きです。
まとまったお金が入ったときなんか、にたにたしながら定期にしちゃいます。
みなさん。浪費は好きですか。
わたしはむちゃくちゃ好きです。
漫玉日記じゃありませんがコンビニに一日三 回通ってレシートためまくり、確定申告の時期になるとユーウツな気分になっ たり、缶ビールを半分しか飲まずに寝ちゃって、当然、翌朝は飲めたもんじゃないので、流しに捨てることになったりして。
ああ浪費。 だもんで、今持っている銀行口座は3つともすべて△がついてます。つまり、
マイナス。
でも、引き出せるうちはお金があるってことだーとばかりに、マイペースを崩 さないわたし。ダメ人間?
ところで、乱入日記をはじめるにあたって、ひとつだけ自分で決めたルールがあります。
それは、愚痴はこぼしても自慢話はしない! 愚痴とか失敗談はうまくすると、おもしろいものになりますが、自慢なんて読んでいるほうにすれば、「けっ!」てなもんですよ。ざけんなボケって感じ。
しかし、今回、その禁を破ります。 うもー喋りたくって喋りたくって!
実は、このたび、車を買いました(どんどんパフパフ〜) ミュンヘンのBMW博物館で一目惚れ。
時空を隔てた悲しい恋と思って諦めていたら、「いや。あれは大衆車だからタマカズはあるはずですよ」と悪魔に囁かれ。
「ぎゃはははははは! あれ買うんですか。すっげー」と笑われ。 「今から貯金はじめたほうがいいですよ。すっごい金かかりますから」と脅され。
「実車見たの? 写真で決めた? なんちゅう勇気だ」と呆れられ。
でも、これは恋なので、何人たりともわたしの無謀を止めることはできないのでーす。
彼女の名前は「Isetta(イセッタ)」。
母(デザイン)はイタリア、父(メーカー)はドイツ、生まれ(工場)はイギリスというコスモポリタンなお嬢さん。
排気量300ccのお饅頭みたいな車です。
鬼のようにかわいく、鬼のように運転しにくいっす。
でもLOVE! ちなみに、ストレンジドーンのギャラで買いました。
あと、任意保険に入ったら、ほとんど何も残りません。もともと残ってなかっ たつー話もありますが。
ありがとう! ストレンジドーン!
残高△でも幸せでーす。